抱っこで腰が痛い人へ|11kg前後の負担を減らす抱え方とセルフケア
「子どもを抱っこしたら腰に激痛が…」
「毎日10kg超えの子どもを抱えるのが辛い」
育児中の親御さんにとって、お子様の抱っこは愛情表現であると同時に、身体、特に腰への大きな負担となります。
今回の記事では、なぜ抱っこで腰を痛めてしまうのか?
そのメカニズムから、明日から実践できる負担を軽くする抱え方のコツ、そして忙しい毎日でも続けられる1分間のセルフケアまで、分かりやすく解説します。

院長からのメッセージ
柔道整復師
元力士「鷲の海」として、
私自身も怪我と治療院巡りに苦しみました。
だから、あなたの痛みが分かります。
「もう治らない」と諦める前に、
ぜひ一度、ご相談ください。
私が、あなたの「治療院巡りの最後」になります。
抱き上げ動作のリスクポイント(広背筋・体幹・股関節の連動)

お子様を「よイショ!」と抱き上げる瞬間、私たちの身体の中では何が起きているのでしょうか?
実はこの一連の動作には、背中にある大きな筋肉「広背筋」、身体の軸となる「体幹(インナーマッスル)」、そして下半身の力を伝える「股関節」の3つがスムーズに連動することが不可欠です。
しかし、多くの場合、腕の力だけでひょいと持ち上げようとしたり、腰だけを曲げて持ち上げたりしてしまいます。
これは、相撲で例えるなら、下半身を使わずに腕だけで相手を振り回そうとするようなもの。
これでは身体の軸がブレてしまい、腰の一点に負荷が集中。
結果として、ギックリ腰のような急性痛や、慢性的な腰痛を引き起こす原因となってしまうのです。
片側ばかりで抱えないための持ち替え・足幅・目線のコツ

「気づけばいつも同じ側で抱っこしている」という方は多いのではないでしょうか?
利き腕や骨盤の癖で、無意識に楽な方を選んでしまうのは自然なことです。
しかし、この「片側抱っこ」こそが、身体の歪みを助長し、腰痛を悪化させる大きな要因です。
以下の3つのコツを意識するだけで、負担は大きく軽減できます。
- こまめな持ち替えを意識する:
5分でも10分でも構いません。意識的に左右で持ち替える習慣をつけましょう。タイマーをかけるのも一つの手です。 - 足幅を肩幅より少し広く開く:
抱き上げる際、足幅を広く保つことで重心が安定し、腰への負担が分散されます。
相撲の「腰割り」のように、少し膝を曲げて腰を落とすイメージです。 - 目線を下げず、少し前を見る:
お子様を抱き上げる際、つい目線が下に行きがちですが、これが猫背を誘発し、腰に負担をかけます。
少し前を見るように意識するだけで、自然と背筋が伸び、体幹を使いやすくなります。
左広背筋・右僧帽筋をねぎらう簡単ストレッチ

例えば「右手」でお子様を抱える癖がある方は、バランスを取るために「左の広背筋(背中の筋肉)」や「右の僧帽筋(首から肩の筋肉)」が常に緊張状態にあります。
この頑張ってくれている筋肉を、優しくねぎらってあげましょう。
- 左広背筋のストレッチ:
- 椅子に座り、左手を天井に向かってまっすぐ上げます。
- 右手で左手首を掴み、ゆっくりと真横(右方向)に身体を倒します。
- 左の脇腹から背中が心地よく伸びるのを感じながら、20秒キープ。反対側も同様に行います。
- 右僧帽筋のストレッチ:
- 椅子に座り、背筋を伸ばします。
- 左手で頭の右側を軽く持ち、ゆっくりと左に傾けます。
- 右の首筋がじんわりと伸びるのを感じながら、20秒キープ。この時、右肩が上がらないように注意しましょう。反対側も同様に行います。
忙しい親御さん向け「ながら」でできる1分ケア

「ストレッチする時間なんてない!」という方のために、日常生活の中でできる「ながらケア」をご紹介します。
- 歯磨きしながらスクワット:
歯を磨いている3分間、ゆっくりとしたペースで浅めのスクワットを繰り返します。
股関節と体幹を使い、腰を支える筋肉を安全に鍛えることができます。 - 信号待ちでドローイン:
信号待ちやレジに並んでいる時、お腹をへこませるように息をゆっくり吐ききります。
これを繰り返すだけで、体幹のインナーマッスルが刺激され、天然のコルセットが強化されます。
こうなったら相談を:しびれ・夜間痛・動作での強い痛み

セルフケアを続けても改善しない、または以下のような症状が見られる場合は、専門家への相談をおすすめします。
- お尻から足にかけてしびれや放散痛がある
- 夜、痛みで目が覚める(夜間痛)
- 寝返りや立ち上がりなど、特定の動作で激しい痛みが走る
これらの症状は、単なる筋疲労ではなく、椎間板や神経に問題が起きているサインかもしれません。
お一人で悩まず、ぜひ一度ご相談ください。
【柔道整復師 江本 直樹 監修】
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