舞台前のコンディショニングと移動疲れ対策
舞台に立つ皆様、そして長時間の立ち仕事や移動が多い皆様、日々の稽古や業務、本当にお疲れ様です。
最高のパフォーマンスを発揮するためには、身体のコンディショニングが不可欠です。
特に、集中力や表現力に直結する「首」や「肩」のつらさは、早めに対処したいもの。
今回は、元力士としての経験と身体の専門家としての知識を持つ院長が、ご自身でできるコンディショニング術と、専門的なケアの活用法について詳しく解説します。

院長からのメッセージ
柔道整復師
元力士「鷲の海」として、
私自身も怪我と治療院巡りに苦しみました。
だから、あなたの痛みが分かります。
「もう治らない」と諦める前に、
ぜひ一度、ご相談ください。
私が、あなたの「治療院巡りの最後」になります。
稽古開始前に整えたい「首~肩~目」の連動(立ち稽古仕様)

立ち稽古では、常に全身のバランスを取りながら、セリフや動きに集中する必要があります。このとき、「首・肩・目」の3つの連動がスムーズでないと、体幹がぶれ、無意識に首や肩に余計な力が入ってしまいます。結果として、パフォーマンスの低下だけでなく、痛みの原因にもなりかねません。
稽古前、特に身体がまだ温まっていない段階で、以下の簡単なワークを取り入れてみてください。
- 目の動きと首の連動ワーク:
- 楽な姿勢で立ち、顔は正面に向けたまま固定します。
- 目線だけをゆっくりと右に向け、限界までいったら3秒キープします。
- 次に、目線の動きに合わせるように、首をゆっくりと右に回します。
- 同様に、左側、上、下も行います。
- 肩と首の連動ストレッチ:
- 右手を背中に回し、左手で頭をゆっくりと左に倒します。
- 首の右側が心地よく伸びるのを感じながら、深呼吸を3回繰り返します。
- 反対側も同様に行います。
このワークは、視覚情報と身体の動きを一致させ、舞台上での安定した立ち姿勢とスムーズな動作をサポートします。
人身事故・長時間移動で凝りやすい日のセルフリセット

予期せぬ電車の遅延や長時間の移動は、同じ姿勢を強いられるため、首や肩周りの筋肉が固まりやすくなります。
血行が悪化し、疲労物質が溜まることで、稽古場に着く頃にはすでに身体が重い…
という経験はありませんか?
そんな時は、座ったままでもできる簡単なリセット術が有効です。
- 肩甲骨のリリース:
- 座席に浅く座り、背筋を伸ばします。
- 両腕を前に伸ばして指を組み、背中を丸めながら腕を遠くへ伸ばします(肩甲骨の間を広げるイメージ)。
- 次に、背中で指を組み、胸を張りながら両腕を後ろに引きます(肩甲骨を寄せるイメージ)。
- この動作をゆっくり5回繰り返します。
- 深呼吸でのリラックス:
- 鼻から4秒かけてゆっくり息を吸い込みます。
- 口から8秒かけてゆっくりと息を吐き出します。
- 息を吐くときに、首や肩の力が抜けていくのを意識してください。
これらのケアは、筋肉の緊張を和らげるだけでなく、自律神経を整え、精神的なストレスを軽減する効果も期待できます。
自宅のゴルフボールでできる足裏・肩まわりケアの注意点

ゴルフボールは、ピンポイントで筋肉の深い部分(トリガーポイント)を刺激できる優れたセルフケアツールです。特に足裏のアーチや、肩甲骨周りのケアに役立ちます。
- 足裏ケア: 椅子に座り、床に置いたゴルフボールを足裏で優しく転がします。
特に、土踏まずや指の付け根あたりを重点的に行うと、全身の血行促進に繋がります。 - 肩甲骨周りケア: 仰向けになり、肩甲骨の内側の「凝っている」と感じる部分にゴルフボールを当てます。
ゆっくりと体重をかけ、痛気持ちいい範囲で30秒ほどキープします。
【専門家からの注意点】
セルフケアは手軽で有効ですが、方法を誤ると逆効果になることも。
以下の点には十分注意してください。
- 強すぎる刺激は避ける: 「痛いほど効く」は間違いです。
強い痛みを感じる場合は、炎症を起こす可能性があるためすぐに中止してください。 - 骨には当てない: 骨や関節に直接ボールを当てるのは避け、筋肉の上に置くように意識しましょう。
- 長時間の使用はNG: 1箇所あたり30秒~1分程度を目安に行いましょう。
ご自身の身体の状態が分からない、痛みやしびれがあるといった場合は、自己判断せず、必ず専門家にご相談ください。
稽古週のスケジュールに合わせた来院目安

セルフケアで日々の疲労をリセットしつつ、専門家によるメンテナンスを計画的に取り入れることで、コンディションは格段に安定します。
- 稽古開始~中盤: 身体の歪みを整え、正しい身体の使い方をインプットする重要な時期です。
週に1回程度の来院で、身体の土台をしっかり作り、怪我の予防とパフォーマンス向上を目指します。 - 本番1~2週間前: 稽古の疲労がピークに達する時期。
身体の歪みを再調整し、疲労を根本から取り除くことで、本番に向けて最高の状態に仕上げていきます。 - 本番直前・本番中: 最終調整の時期です。
身体のキレや可動域を最大化するためのメンテナンスを行います。 - 公演終了後: 蓄積した疲労をリセットし、次の舞台に向けて身体を整えるための重要なケア期間です。
当院は「横浜市では唯一の歪み専門手技療法」 を提供しており、お一人おひとりの身体の状態とスケジュールに合わせた最適な施術プランをご提案します。
施術後の「目がすっきり」感を保つ生活ヒント

当院の施術後、
「首や肩が楽になっただけでなく、視界がクリアになった」
「目がすっきりした」というお声をよくいただきます。
これは、首周りの筋肉の緊張が取れ、頭部への血流が改善されるために起こる現象です。
このすっきり感をできるだけ長く保つために、日常生活で以下の点を意識してみてください。
- スマートフォンの使い方: スマホを見る際は、画面を目の高さまで上げるように意識し、長時間のうつむき姿勢を避けましょう。
- PC作業環境: モニターの上端が目線の高さか、少し下になるように調整します。
- 枕の高さを合わせる: 仰向けに寝たときに、首の骨が緩やかなS字カーブを描く高さの枕を選びましょう。合わない枕は、睡眠中の首への負担を増大させます。
日々の小さな積み重ねが、コンディション維持の鍵となります。
セルフケアとプロのケアを両立させ、万全の状態で本番に臨みましょう。
お身体のことでお悩みがあれば、いつでも健湧接骨院にご相談ください。
【柔道整復師 江本 直樹 監修】
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