釣りを愛する皆さん、素晴らしい時間を水辺で過ごした後、肩の痛みや凝りに悩まされたことはありませんか?
「せっかく良い釣果が出たのに、翌日は肩こりで辛い」「船釣りから帰ると必ず肩が痛くなる」「長時間の釣りで肩が上がらなくなる」など、釣りの楽しさと引き換えに体の不調を感じていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。
釣りは、自然を満喫できる素晴らしい趣味である一方、長時間同じ姿勢を保ったり、繰り返しキャストをしたりすることで、知らず知らずのうちに肩や首に大きな負担をかけています。
特に集中している時は、体の違和感に気づかないまま何時間も過ごしてしまうことも少なくありません。
釣りの種類によっても負担のかかり方は異なります。
例えば、海釣りでは重い竿を持ち続けることによる肩の疲労、渓流釣りでは前かがみの姿勢による首や上背部の緊張、ルアー釣りでは繰り返しのキャスティングによる肩関節への負荷など、それぞれに特有の身体的ストレスがあります。
しかし、適切な対策と準備を行うことで、これらの肩こりや痛みは大幅に軽減することができます。
このブログでは、釣り愛好家の皆さんに向けて、肩こりの原因を理解し、効果的なストレッチ方法を紹介していきます。
釣りの前後、そして釣り中にできるケア方法を知ることで、より長く、より快適に釣りを楽しめるようになります。
ぜひ最後までお読みいただき、次回の釣行時にはこれらの方法を取り入れてみてください。
釣りの喜びを最大限に味わいながら、体への負担は最小限に抑える方法を一緒に見つけていきましょう。
江本直樹 元力士・柔道整復師
出羽海部屋で「鷲の海」として活躍後、自身の深刻な怪我と治療院巡りの経験から「痛みの向こうに希望を創る」を信念に健湧接骨院を開院。
痛みの本当の原因は別の場所にあるという独自の視点で全身のバランスを整え、患者様の不安を安心に変えます。
「もう治らない」とあきらめていませんか?
私も同じ辛さを経験しました。
あなたの「治療院巡りの最後」となれるよう全力でサポートします。
釣り中に肩こりが起きやすい姿勢とその理由
釣りをしている時、私たちは様々な姿勢を取りますが、その多くは肩こりを引き起こす原因となっています。
ここでは、釣り中に特に肩こりが起きやすい姿勢とその理由について詳しく見ていきましょう。
まず最も代表的なのが、「前傾姿勢」です。
特に堤防や岸からの釣りでは、水面を見下ろすために自然と前かがみになります。
この姿勢が長時間続くと、首の後ろや肩甲骨周りの筋肉が緊張状態となり、血流が悪くなります。
また、頭部の重さ(約4〜5kg)が首や肩にかかり続けることで、筋肉の疲労が蓄積されます。
この姿勢は特に渓流釣りや、いかだでの釣りで顕著に現れます。
次に「腕の挙上姿勢」です。
釣竿を持ち上げた状態を長時間維持することで、肩周りの筋肉、特に僧帽筋や三角筋に大きな負担がかかります。
海釣りやルアーフィッシングでは、重い竿を持ち続けることで、肩の筋肉が常に緊張状態となります。
この状態が続くと、筋肉の微小な損傷が蓄積され、痛みや凝りの原因となります。
「繰り返しのキャスティング動作」も肩こりの大きな要因です。
ルアー釣りやフライフィッシングでは、何度もキャストを繰り返すことで、肩関節に大きな負荷がかかります。
特に正しいフォームでない場合、肩の回旋筋腱板と呼ばれる部分に過度な負担がかかり、炎症や痛みを引き起こすことがあります。
また、「長時間の固定姿勢」も注目すべき点です。
じっとして魚の当たりを待つ時間が長いと、同じ筋肉を使い続けることになります。
特に船釣りでは、揺れに対抗するために無意識のうちに体に力が入り、肩や首の筋肉が常に緊張状態となります。
これらの姿勢による問題は、年齢とともに深刻化する傾向があります。
若い時には感じなかった疲労や痛みも、年齢を重ねるにつれて感じやすくなります。
これは筋肉の弾力性や回復力が低下することが一因です。
さらに、釣りの環境要因も肩こりに影響を与えます。
例えば、寒い季節や早朝の釣りでは、気温の低下により筋肉が硬くなりやすく、血行も悪くなります。
また、風の強い日には体が緊張しやすく、知らず知らずのうちに肩に力が入ってしまいます。
肩こりを予防する釣り前のウォームアップ
釣りを始める前にウォームアップを行うことは、肩こりの予防に非常に効果的です。
特に朝早くから始める釣りや、寒い季節の釣りでは、体が十分に温まっていないため、適切な準備運動が重要になります。
ここでは、釣り前に行うべき効果的なウォームアップ方法をご紹介します。
まず最初に、全身の血流を促進するための軽い運動から始めましょう。
その場でのジョギングや腕を大きく回す動作を2〜3分程度行います。
これにより体温が上昇し、筋肉が柔らかくなります。
特に早朝や気温の低い日には、この段階をしっかりと行うことが大切です。
車で釣り場に向かう場合は、駐車場に到着してから必ず行いましょう。
次に、肩周りの筋肉を重点的にほぐしていきます。
両肩を前から後ろ、そして後ろから前へと大きく回す動作を10回ずつ行います。
この時、力を入れすぎずに、肩関節の可動域全体を使うように意識してください。
続いて、片方の腕を胸の前で水平に伸ばし、もう一方の手でひじを引き寄せるストレッチを左右15秒ずつ行います。
これにより、肩甲骨周りの筋肉がほぐれます。
首のストレッチも重要です。
ゆっくりと首を左右に倒し、側面の筋肉を伸ばします。
次に、顎を引くように首を軽く下に倒し、後頭部から首筋にかけての筋肉を伸ばします。
各ポーズを15〜20秒保持し、呼吸を止めないように注意します。
特に船釣りや渓流釣りなど、不安定な場所での釣りを予定している場合は、バランス感覚を高めるためにもこの首のストレッチが役立ちます。
釣り竿を使った実践的なウォームアップも効果的です。
実際の釣りで使用する道具を使って、キャスティングの動作をゆっくりと5〜10回程度行います。
この時、フルパワーではなく、フォームを意識してゆっくりと行うことがポイントです。
特にルアー釣りやフライフィッシングなど、キャスティングの回数が多い釣りでは、この実践的なウォームアップが肩関節の怪我予防に役立ちます。
これらのウォームアップ全体で5〜10分程度を目安にしましょう。
「釣りを早く始めたい」という気持ちから準備運動を省略してしまいがちですが、この短い時間の投資が、長時間快適に釣りを楽しむための鍵となります。
特に年齢を重ねるにつれて、ウォームアップの重要性は増していきます。
自宅でもできる釣り専用ストレッチで肩の柔軟性を高めよう
釣りの後だけでなく、日常的に行うストレッチは肩の柔軟性を高め、釣り中の肩こりを大幅に軽減します。
ここでは、自宅で簡単にできる釣り愛好家のための専用ストレッチをご紹介します。
これらは特別な器具を必要とせず、短時間で効果的に肩周りの筋肉をケアできる方法です。
まず、「壁を使った胸と肩のストレッチ」から始めましょう。
ドアの枠や壁の角に立ち、腕を90度に曲げて肘から先を壁につけます。
そこから体を前に回転させることで、胸の筋肉と肩の前面を伸ばします。このストレッチは、前かがみの姿勢や繰り返しのキャスティングで緊張する胸の筋肉をほぐすのに特に効果的です。
左右20秒ずつ行いましょう。
次に、「タオルを使った肩甲骨周りのストレッチ」です。
タオルや釣り竿など、棒状のものを両手で持ち、腕を頭の上に伸ばします。
そこからゆっくりと腕を後ろに下ろしていき、肩甲骨周りの筋肉を伸ばします。
この動きは肩関節の可動域を広げ、キャスティング動作をスムーズにするのに役立ちます。痛みを感じない範囲で5回程度繰り返しましょう。
「回旋筋腱板のストレッチ」も重要です。
片手を背中の中央に回し、もう一方の手でその肘を優しく引っ張ります。
左右20秒ずつ保持することで、肩の内側の小さな筋肉群がストレッチされます。
これらの筋肉は釣り竿を操作する際に重要な役割を果たしますが、疲労が蓄積されやすい部位でもあります。
「猫のポーズ」も効果的です。
四つん這いになり、背中を丸めたり反らしたりする動作を繰り返します。
この動きにより、背中全体の柔軟性が高まり、特に前かがみの姿勢が多い釣りでの負担を軽減します。
呼吸と動きを連動させ、ゆっくりと10回程度行いましょう。
最後に「リラクゼーションのための深呼吸」を行います。
肩の力を抜き、深くゆっくりと呼吸をすることで、心身ともにリラックスさせます。
特に釣行の前日や釣りから帰った後に行うと、筋肉の緊張がほぐれ、回復を促進します。
これらのストレッチは、週に3〜4回、各15分程度を目安に行うことをお勧めします。
特に釣りの予定がある前日に行うと、肩の準備ができ、当日の負担が軽減されます。
また、テレビを見ながらなど、日常生活のちょっとした時間を活用して行うことができます。
まとめ
釣りという素晴らしい趣味を長く楽しむためには、肩こりや体の不調と上手く付き合っていくことが重要です。
この記事では、釣り特有の姿勢が引き起こす肩こりの原因から、効果的な予防法、そして自宅でできるストレッチまでを詳しく解説してきました。
釣りによる肩こりは、前傾姿勢や腕の挙上姿勢、繰り返しのキャスティング動作など、釣り特有の動きによって引き起こされます。
しかし、その原因を理解し、適切な対策を講じることで、症状を大幅に軽減することができます。
特に、釣り前のウォームアップと日常的なストレッチの習慣化は、肩の健康維持に大きく貢献します。
重要なのは、釣りを楽しむために体のケアを犠牲にするのではなく、体のケアをしっかりと行うことで、より長く、より快適に釣りを楽しむという視点です。
「今日は魚がよく釣れているから」と無理を重ねることで、翌日以降の痛みや不調を招き、結果的に釣りを楽しめる機会を減らしてしまうことになります。
また、年齢を重ねるにつれて、体のケアの重要性はさらに増していきます。
若い頃には感じなかった疲労や痛みも、年齢とともに自覚しやすくなります。だからこそ、早い段階から適切なケア方法を身につけ、習慣化することが大切です。
この記事でご紹介したストレッチやウォームアップは、年齢に関わらず誰でも実践できるシンプルな方法です。
さらに、長時間の釣りでは、定期的な休憩を取ることも忘れないでください。
1〜2時間ごとに短い休憩を取り、簡単なストレッチを行うことで、肩こりの予防効果を高めることができます。
もし、これらの対策を実践してもなお肩の痛みやこりが続く場合や、痛みが強く日常生活に支障をきたす場合は、専門家の診察を受けることをお勧めします。
放置することで症状が悪化し、釣りだけでなく日常生活にも影響を及ぼす可能性があります。
肩こりや痛みでお悩みの方は、どうかお早めに当院の治療のご予約をお取りください。
あなたが大好きな釣りを、長く健康に楽しめるよう、適切な施術とアドバイスでサポートいたします。
【柔道整復師 江本 直樹 監修】
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投稿者プロフィール
- 柔道整復師/登録販売者
- 「健湧接骨院」代表の江本直樹です。元・大相撲力士で四股名は「鷲の海」、出羽海部屋で鷲羽山関に師事しました。肩こり・腰痛・股関節痛の改善策やストレッチ法、季節に合わせた健康維持のコツを発信していきます!詳しいプロフィールはこちら⇒自己紹介