長時間の立ち仕事、お疲れ様です。
販売や接客、調理など、一日を終える頃には足が棒のようになり、特に足首にズーンとした重さや違和感を覚えるという方も多いのではないでしょうか。
その不快な感覚は、身体が発している大切なサインかもしれません。
この記事では、立ち仕事でなぜ足首に負担がかかるのか?
その一般的な原因を分かりやすく解説し、ご自身でできるセルフケアや、
負担を軽減するための道具の賢い使い方について、専門的な視点からご紹介します。

江本直樹 元力士・柔道整復師
出羽海部屋で「鷲の海」として活躍後、自身の深刻な怪我と治療院巡りの経験から「痛みの向こうに希望を創る」を信念に健湧接骨院を開院。
痛みの本当の原因は別の場所にあるという独自の視点で全身のバランスを整え、患者様の不安を安心に変えます。
「もう治らない」とあきらめていませんか?
私も同じ辛さを経験しました。
あなたの「治療院巡りの最後」となれるよう全力でサポートします。
こんなお悩みはありませんか?

まずは、ご自身の状況と照らし合わせてみてください。
一つでも当てはまるものがあれば、この記事がお役に立てるかもしれません。
- 夕方になると、靴下の跡が足首にクッキリと残る。
- 仕事の後半になると、足首周りが重だるく、動きが鈍くなるように感じる。
- 特定の硬い床の上で作業を続けると、足の裏から足首にかけて違和感が出やすい。
- 以前は何ともなかったのに、最近2〜3時間立ち続けるのがつらくなってきた。
- 休日にしっかり休んでも、仕事が始まるとすぐに足首の不調が戻ってきてしまう。
このようなお悩みは、決して特別なことではありません。
多くの方が同じような経験をされています。
足首への負担はなぜ?考えられる3つの主な要因

立ち仕事で足首に違和感が生じる背景には、いくつかの要因が複合的に関係していると考えられています。
ここでは、特に代表的とされる3つの要因について解説します。
1. 足の外側への偏った荷重(外側荷重)
無意識のうちに、体重が足裏の外側に偏ってかかっている状態を「外側荷重」と呼ぶことがあります。
ご自身の靴底を見て、外側だけが極端にすり減っている場合は、その傾向があるかもしれません。
この状態が続くと、足首の外側にある靭帯や筋肉に持続的なストレスがかかり、違和感や不調の原因となる可能性が指摘されています。
2. クッション性の低い靴
デザイン性を重視した靴や、長年履き続けて靴底が薄くなった靴は、地面からの衝撃を十分に吸収できないことがあります。
特に硬いコンクリートなどの床面では、歩行や長時間の立位による衝撃が直接足首や膝に伝わりやすく、関節への負担を増大させる一因となり得ます。
3. 硬い床面での長時間作業
多くの職場で見られるコンクリートやタイルなどの硬い床は、足腰への負担が大きい環境です。
身体には、衝撃を吸収するための仕組み(例えば、足裏のアーチなど)が備わっていますが、
硬い床の上で長時間静止したり、動き回ったりすることで、
その吸収能力の限界を超えてしまい、足首周りの筋肉や関節に疲労が蓄積されやすくなります。
道具を賢く使う「目的別」セルフケア

サポーターやテーピングは、正しく目的を持って使用することで、足首の負担軽減の助けとなる場合があります。
ここでは、目的別の考え方についてご紹介します。
- 安定性を高めたい場合足首にグラグラするような感覚がある場合には、関節の動きを適度に制限し、安定性を高めるタイプのサポーターが選択肢の一つとして考えられます。
- 疲労感を軽減したい場合足首周りの筋肉の過度な働きをサポートし、疲労感の軽減を目指す場合は、着圧機能のあるサポーターや、筋肉の走行に沿って貼るテーピングなどが一般的に用いられます。
- 再発を防ぎたい場合過去に足首を痛めた経験があり、特定の動きに不安がある場合は、その動きを補助・制限するようなテーピングなどが、安心感につながることがあります。
ご自身の目的や状態に合ったものを選ぶことが重要です。
どれを選べば良いか分からない場合は、自己判断せず専門家に相談することをお勧めします。
仕事の合間にできる!30秒からのリセット習慣

長時間の立ち仕事では、こまめに足首周りを動かしてあげることが大切です。ここでは、仕事の合間に椅子に座って、あるいは壁に手をついて簡単に行えるセルフケアを3つご紹介します。
- 足指のグーパー運動靴の中で縮こまりがちな足の指を、意識的に大きく開いたり(パー)、握ったり(グー)を繰り返します。10回程度行うことで、足裏の筋肉が刺激され、血行促進が期待できます。
- 足首のゆっくり回し椅子に座り、片方の足を少し浮かせます。その状態で、つま先で大きな円を描くように、足首を内側・外側にそれぞれ10回ずつゆっくりと回します。ゴリゴリと音が鳴る場合は、無理のない範囲で行いましょう。
- ふくらはぎのストレッチ壁に両手をつき、足を前後に開きます。後ろ足のかかとを床につけたまま、ゆっくりと体重を前にかけていくと、ふくらはぎが心地よく伸びるのを感じられるでしょう。左右それぞれ20~30秒ほどキープします。
よくある質問(FAQ)

立ち仕事には、どのような靴を選べば良いですか?
一般的には、かかとがしっかりとホールドされ、適度なクッション性がある靴が推奨されます。また、つま先に少し余裕があり、足の指が自由に動かせるものが望ましいとされています。靴底が硬すぎず、適度にしなるかもチェックポイントの一つです。ご自身の足の形に合ったものを選ぶことが何よりも大切ですので、購入時には必ず試着をすることをお勧めします。
足首の違和感は、温めるべきですか?冷やすべきですか?
一般的には、急な痛みや熱を持っている感覚がある場合は冷やし、慢性的な重だるさやこわばりを感じる場合は温めることが推奨される傾向にあります。しかし、これはあくまで一般的な考え方であり、ご自身の状態によって適切な対処は異なります。自己判断が難しい場合や、症状に変化が見られない場合は、専門家にご相談ください。
まとめ

立ち仕事による足首の違和感は、日々の労働環境や身体の使い方、そして履いている靴など、様々な要因が絡み合って生じている可能性があります。今回ご紹介したように、ご自身の身体のクセに気づき、仕事の合間に少しケアをするだけでも、一日の終わりの感覚が変わってくるかもしれません。
この記事でお伝えした情報が、あなたの足首の悩みを理解し、向き合うための一助となれば幸いです。もし、セルフケアを続けても違和感が続く、あるいは徐々に強くなるような場合は、決して無理をせず、お近くの医療機関や専門家へ相談することを強くお勧めします。
【柔道整復師 江本 直樹 監修】
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