お盆の帰省ラッシュ、何時間もハンドルを握り続けた後の体の重だるさ。

特に股関節周辺の固まったような感覚に、「歳のせいかな...」とため息をついていませんか?

毎年この時期になると、長距離の運転による体の不調を訴える方が急増します。
渋滞にはまり、予定よりもはるかに長い時間を車内で過ごすことになった結果、股関節が固まってしまい、車から降りた瞬間に「あれ?歩きにくい」と感じる経験は多くの方がお持ちでしょう。

股関節は人体最大の関節であり、立つ、歩く、座るといった日常動作の要となる部位です。

しかし、長時間の運転姿勢は、この重要な関節を最も負担のかかる状態で固定し続けることになります。
アクセルやブレーキを踏むために膝を曲げた状態を維持し、シートベルトに固定された上半身との間で、股関節は常に緊張を強いられているのです。

さらに深刻なのは、渋滞による精神的ストレスが筋肉の緊張を増幅させることです。「早く到着したい」「遅れてしまう」という焦りや不安が、無意識のうちに全身に力を入れさせ、特に股関節の周りの筋肉を硬直させてしまいます。

しかし、諦める必要はありません。
車内という限られた空間でも、適切な方法を知っていれば股関節の負担を軽減し、目的地に着いた時の不快感を大幅に改善することができます。

今回は、お盆の帰省ラッシュを乗り切るための実践的な股関節ケア方法をお伝えします。
長時間の運転を控えている方、すでに股関節の不調を感じている方、ぜひ最後までお読みください。

出羽海部屋で「鷲の海」として活躍後、自身の深刻な怪我と治療院巡りの経験から「痛みの向こうに希望を創る」を信念に健湧接骨院を開院。

痛みの本当の原因は別の場所にあるという独自の視点で全身のバランスを整え、患者様の不安を安心に変えます。
「もう治らない」とあきらめていませんか?
私も同じ辛さを経験しました。
あなたの「治療院巡りの最後」となれるよう全力でサポートします。

長時間の運転で感じる股関節の痛みの原因

長時間の運転が股関節に与える影響は、想像以上に複雑で深刻です。
運転姿勢そのものが股関節にとって「不自然な体勢の長時間維持」であることを理解することが、適切な対策を講じる第一歩となります。

まず、運転時の股関節の角度に注目してみましょう。通常の歩行時、股関節は約120〜130度の角度で動いていますが、運転席に座ると股関節は約90度に固定されます。
この角度を長時間にわたって続けるのは、股関節の前の腸腰筋という重要な筋肉を縮めさせ、同時におしりの筋肉を弱化させます。
この筋肉バランスの崩れが、車を降りた後に歩きづらかったり腰痛の原因となるのです。

次に、ペダル操作による影響もあります。
アクセルやブレーキを踏む動作は、主に右足で行われるため、左右の股関節に異なる負荷がかかります。
右足は常に緊張状態にあり、左足は比較的安定した位置にあるものの、長時間の固定により血行不良を起こしやすくなります。
この左右差が、股関節の周りの筋肉のバランスをくずし、痛みや違和感の原因となります。

さらに多くの車のシートは、平均的な体型に合わせて設計されているため、個人の体型や股関節の柔軟性に完全に適合することは稀です。
特に、シートが深すぎる場合や背もたれの角度が不適切な場合、股関節に不自然な圧迫や伸張が加わり続けます。

また、渋滞による精神的ストレスは、筋肉の緊張を増幅させる隠れた要因です。
交感神経が優位になることで、股関節の周りの筋肉が無意識のうちに縮んで、血流が悪化します。
この状態が数時間続くことで、筋肉の疲労物質が蓄積し、炎症反応を引き起こすことがあります。

車の座席でできる股関節ストレッチとエクササイズ

長時間の運転中でも安全に実行できる股関節のケア方法をご紹介します。
これらの方法は、信号待ちや渋滞中のわずかな時間を活用して行うことができ、股関節の負担を大幅に軽減する効果があります。

まず基本となるのが「座位での股関節回し」です。
信号待ちなどの停車時に、片方の膝を軽く持ち上げ、股関節を中心に小さく円を描くように動かします。
右回り、左回りを各5回ずつ行い、両足で実施します。

この動作により、固まった股関節の関節液を循環させ、柔軟性を回復させることができます。
ただし、運転中は絶対に行わず、完全に停車している時のみ実施してください。

次に効果的なのが「座位での膝抱え」です。
これも停車した時限定ですが、片膝を両手で抱え、胸に近づけるようにして15秒程度保持します。
この動作により、股関節後面の筋肉をストレッチし、血行を促進することができます。
左右交互に行い、無理のない範囲で実施することがポイントです。

運転中でも安全に実行できるのが「足首の運動」です。
信号待ちの際に、つま先を上下に動かしたり、足首を回したりすることで、足全体の血行を促進し、股関節への負担を間接的に軽減できます。この運動は運転中でも安全に行えるため、こまめに実施することをお勧めします。

また、「深呼吸と筋肉の意識的なリラックス」も効果的です。
運転中でも実践可能なこの方法は、深く息を吸いながら股関節の周りの筋肉に力を入れ、息を吐きながら一気に力を抜くという動作を繰り返します。
これにより、無意識の筋肉緊張を解放し、股関節への負担を軽減することができます。

さらに、長距離を運転する際は「定期的な休憩とウォーキング」が最も効果的です。
2時間に一度は車から降り、5〜10分程度の軽いウォーキングを行うことで、股関節の可動域を回復させ、筋肉の血行を促進することができます。
サービスエリアや道の駅を活用し、積極的に体を動かすことを心がけましょう。

長距離を運転した後に痛みを残さないためのケア

目的地に到着した後のケアが、翌日以降の体調を大きく左右します。長時間の運転で負担をかけた股関節を適切にケアすることで、痛みの慢性化を防ぎ、快適な帰省を過ごすことができます。

まず到着直後に行いたいのが「段階的な体の解放」です。
車から降りた瞬間にいきなり激しく動くのではなく、まずは車のドアを開けた状態で、座席に座ったまま両足を車外に出し、足首をゆっくりと動かします。

次に、ゆっくりと立ち上がり、その場で軽く足踏みを行います。
この段階的なアプローチにより、急激な血流変化を避け、股関節への負担を軽減できます。

到着後30分以内に実施したいのが「壁を使った股関節ストレッチ」です。
壁に背中をつけて立ち、片足を前に出して膝を曲げ、もう一方の足を後ろに伸ばします。
この姿勢で前足に体重をかけることで、後ろ足の股関節前面を効果的にストレッチできます。
左右各30秒ずつ、2セット行うことで、運転中に短縮した筋肉を伸ばすことができます。

入浴時のケアも非常に効果的です。湯船に浸かりながら、膝を胸に近づける動作や、足首を回す動作を行うことで、温熱効果とストレッチ効果を同時に得ることができます。
お湯の浮力により関節への負担が軽減されるため、陸上では難しい動作も無理なく行えます。
ただし、のぼせないよう注意し、適度な時間で切り上げることが大切です。

就寝前には「仰向けでの股関節リラクゼーション」を行いましょう。
仰向けに寝て、両膝を立てた状態から、片膝ずつゆっくりと外側に倒していきます。
この動作により、股関節の内転筋をリラックスさせることができます。また、両膝を抱えて胸に近づけ、軽く前後に揺らす動作も効果的です。これらの動作を就寝前に行うことで、睡眠中の筋肉回復を促進できます。

翌日の活動前には「朝のモビライゼーション」も重要です。
起床後、まだベッドの上にいる状態で、軽く膝を動かしたり、足首を回したりして、徐々に体を目覚めさせます。
その後、立ち上がってから軽いウォーキングや体操を行うことで、前日の運転による影響を最小限に抑えることができます。

まとめ

【柔道整復師 江本 直樹 監修】

その他の記事

健湧接骨院・公式LINE

ご不明な点がありましたら、こちらからお問い合わせください。
     ↓  ↓

友だち追加
Information

施術料金 初回12,800円(税込) 2回目 9,800円(税込)

当院は自費治療・完全予約制の接骨院です。

1日でできる人数が限られますので必ずご予約をお願いいたします。