「座っていて立つ瞬間だけ痛い。でも10歩歩けば平気。これって年齢のせい?」
そう思いながら、毎日の動き出しをやり過ごしている方がいます。
動き始めの一瞬だけ痛む、というこの感覚には、名前があります。
「スターティングペイン」と呼ばれる状態で、関節液(関節の動きを滑らかにする液体)が行き渡る前に荷重がかかることで痛みが出やすくなります。
そしてこの関節液の循環には、骨盤や腰椎の軸のズレが影響していることがあります。
この記事では、動き出しの痛みがなぜ起こるのか、どこに原因があることが多いのかについて、柔道整復師 江本直樹が解説します。
「年齢のせいだから仕方ない」と決めてしまう前に、読み進めてみてください。

院長から
お伝えしたいこと
元力士「鷲の海」として土俵に立っていた頃、私自身も幾度となく怪我と痛みに苦しみました。
だからこそ良くなってほしい。
その思いで、日々施術をしています。
「もう治らない」と諦める前に、
ぜひ一度、ご相談ください。
動き出しの一瞬だけ痛いのは、なぜ?

動き始めに痛みが出て、しばらく歩くと和らぐ。この現象は、関節液の動きと深く関係しています。
関節の内側は滑膜(かつまく)という薄い膜に覆われており、そこから分泌される関節液が関節面を覆うことで、骨同士がスムーズに動けるようになっています。
長時間同じ姿勢でいると、この関節液が関節全体に行き渡りにくい状態になります。
そこに急に荷重がかかると、液が行き渡る前に骨同士が擦れるような状態になることがあり、痛みとして感じることがあります。
歩き始めて数歩で痛みが和らぐのは、動くことで関節液が関節全体に広がっていくためです。
試しに、椅子から立ち上がる前に、膝を軽く10回曲げ伸ばししてみてください。それだけで、動き出しの痛みが変わると感じる方がいます。
なぜ軸のズレが、関節液の循環を妨げるのか?

動き出しの痛みが繰り返す場合、関節液の問題だけでなく、骨盤や腰椎の軸のズレが関係していることがあります。
関節液は、関節が適切に動くことで循環します。
骨盤が傾いたり、腰椎の軸がズレたりすると、特定の関節に偏った負荷がかかり続ける状態になります。
負荷が一方に集中すると、関節がスムーズに動きにくくなり、関節液が関節全体に行き渡りにくくなることがあります。
これが、動き出しのたびに同じ場所が痛む原因の一つになっている可能性があります。
「腰が痛いのに、骨盤を診ますか」とおっしゃる方がいます。
痛む場所と、その原因になっている場所が別であることは、珍しくありません。。
整形外科では様子を見るように言われた。接骨院では何が違うのか?

「レントゲンには異常がない」
「しばらく様子を見てください」
と言われたまま、動き出しの痛みと付き合い続けている方がいます。
整形外科では画像診断をもとに骨や軟骨の状態を確認します。
異常が見当たらない場合、経過観察になることが少なくありません。
ただ、画像に写らない骨盤の傾きや、関節の動きのクセは、レントゲンでは確認しにくい部分です。
当院では、立った状態・歩いた状態での重心の偏りや、骨盤・腰椎の軸のズレを手技で確認するアプローチをとっています。
痛む場所だけでなく、その原因になっている部位に働きかけることで、動き出しのたびに繰り返す痛みの改善が期待できます。
整形外科と接骨院は、役割が異なります。
画像で異常がなかったことは、「治療の余地がない」ということではありません。
よくある経過のパターン

ケース1:「ずっと様子を見ていたが、痛む場面が増えてきた」
動き出しの痛みだけだったのが、階段の上り下りや、しばらく歩いた後にも痛みが出るようになってきた、というケースがあります。
このような場合、骨盤の傾きや軸のズレが長期間続いたことで、特定の関節への負荷が蓄積していることがあります。
当院では、まず重心の偏りと骨盤の状態を確認するところから始めます。数回の施術を重ねるうちに、動き出しの痛みが和らいできたと感じる方がいます。
ケース2:「膝が痛いと思っていたら、股関節も気になり始めた」
膝の動き出し痛で来院されたものの、確認してみると股関節の動きにも制限があるというケースがあります。
膝と股関節は連動して動くため、一方に負荷が集中すると、もう一方にも影響が出やすくなることがあります。
当院では、膝だけでなく股関節と骨盤をあわせて確認するアプローチをとっています。
「膝だけでなく、歩き方全体が楽になってきた」と感じる方がいます。
ケース3「骨盤の傾きや軸のズレが長期間続いたことで、特定の関節への負荷が蓄積している」
骨盤のアライメント異常が長期化することで関節への偏った負荷につながるという説明は、臨床的に自然です。
「蓄積していることがあります」と断定を避けており問題ありません。
Q&A

動き出しの痛みは、放っておくと悪化しますか?
個人差がありますが、痛む場面が徐々に増えてくるケースがあります。
動き出しだけだった痛みが、階段や長時間の歩行にも出るようになった、という方がいます。
早い段階で原因を確認しておくことが、その後の経過に関わることがあります。
整形外科でレントゲンを撮ったが異常なしと言われました。接骨院に行く意味はありますか?
あります。
レントゲンは骨や軟骨の状態を確認するものですが、骨盤の傾きや関節の動きのクセは画像には写りません。
当院では、重心の偏りや軸のズレを手技で確認するアプローチをとっています。
「異常なし」は「原因がない」ということではありません。
何回くらい通えば変化が出ますか?
個人差がありますが、数回の施術で動き出しの痛みが和らいできたと感じる方がいます。
症状の出ている期間や、骨盤・関節の状態によって経過は異なります。
まずは一度ご来院いただき、状態を確認させていただければと思います。
まとめ・ご予約のご案内

動き出しの一瞬だけ痛む、という症状には原因があります。
・関節液が行き渡る前に荷重がかかることで、動き出しに痛みが出やすくなることがあります。
・骨盤や腰椎の軸のズレが、関節液の循環を妨げている可能性があります。
・痛む場所と、原因になっている場所が別であることは珍しくありません。
「年齢のせいだから仕方ない」と決めてしまう前に、一度ご相談ください。
【柔道整復師 江本直樹 監修】




