背中の上の方まで、鉄板が入ったように突っ張る感覚。
夕方になると肩甲骨のあたりが盛り上がったように硬くなる。
立ち仕事をしている方から、こういった訴えをよく聞きます。
揉んでもらうと少し楽になる。
でも翌日にはまた同じ状態に戻っている。
そういう経験を繰り返している方もいます。
この記事では、立ち仕事による背中の張り・盛り上がりの原因が、足の立ち幅(スタンス)にあることがある、という点について柔道整復師 江本直樹が解説します。
背中が張る原因は、背中そのものにあるとは限りません。
足の立ち幅(スタンス)が狭すぎることで、股関節の動きが制限され、背中の筋肉が過剰に働かなければならない状態になっていることがあります。
心当たりのある方は、読み進めてみてください。

院長から
お伝えしたいこと
元力士「鷲の海」として土俵に立っていた頃、私自身も幾度となく怪我と痛みに苦しみました。
だからこそ良くなってほしい。
その思いで、日々施術をしています。
「もう治らない」と諦める前に、
ぜひ一度、ご相談ください。
なぜ足のスタンスが狭いと、背中に負担が集まるのか?

足を閉じて立ち続けると、股関節が「詰まった状態」になります。
股関節には本来、体重を受け止めながら上半身のバランスを微妙に調整する役割があります。
ところの足幅が狭すぎると、その調整機能が働きにくくなります。
子どもを狭い足幅で立たせてみると、この仕組みがよくわかります。足をぴったり閉じて立ったとき、お尻を左右にふって必死にバランスをとろうとします。
股関節が詰まり、重心を安定させる余地がなくなるからです。
大人の場合、子どものようにお尻を振ることはありません。
代わりに、背中の筋肉(脊柱起立筋など)が過剰に働いて上半身を支えようとします。
これが積み重なることで、背中が盛り上がったように硬くなっていくことがあります。
張っているのは背中ですが、原因は足元にあることが少なくありません。
試しに、今すぐ確かめられることがあります

足をぴったり閉じて立ち、そのまま上半身をゆっくり左右に傾けてみてください。
背中や腰に力が入る感覚があれば、足幅が狭すぎるサインかもしれません。
次に、足幅を少し広げて、同じように左右に傾けてみてください。
先ほどより背中の力みが少なく感じる方がいます。
この差が感じられた方は、立ち方を変えることで背中への負担が変わる可能性があります。
「そんな小さなことで?」と思われるかもしれません。
ただ、立ち仕事では同じ姿勢を何時間も繰り返します。
その積み重ねが、夕方の背中の張りとして現れてくることがあります。
足幅を広げるだけでは変わらない場合があるのはなぜか?

足幅を意識してみても、すぐに元の狭い立ち方に戻ってしまう。
そういう方がいます。
これは意識の問題ではありません。
骨盤や股関節のアライメント(位置関係)がすでに崩れているために、広げた姿勢が「不安定に感じられる」状態になっていることがあります。
身体は不安定を嫌います。
足を広げたときに「なんだかぐらつく」と感じると、無意識に元の狭い立ち方へ戻ってしまいます。
当院では、骨盤と股関節の軸を整えることで、広い足幅が「むしろ安定する」と感じられる状態を目指すアプローチをとっています。
土台が整うことで、日常の立ち方が少しずつ変わっていきます。
よくある経過のパターン

ケース1:揉んでも翌日に戻る、を繰り返している方
背中をほぐしてもらうとその日は楽になる。
でも翌日の仕事が終わると、また同じ状態に戻っている。
そういう方の場合、足元のスタンスを含めた立ち方のクセが変わっていないことがあります。
当院では施術とあわせて、日常の立ち方について具体的にお伝えしています。
負担が集まる場所そのものを揉むのではなく、負担が集まる原因を変えていくアプローチです。
ケース2:長年の立ち仕事で「これが普通」になっている方
「昔からこうだから」
「年齢のせいだと思っていた」とおっしゃる方がいます。
長年かけて積み重なったアライメントの崩れは、一度の施術で大きく変わるものではありません。
少しずつ軸が整ってくることで、夕方の疲れ方が変わってきたと感じる方もいます。
気づいたときに始めることが、変化への第一歩です。
さいごに

背中の張りや盛り上がりが気になっているとき、まず疑ってほしいのは、背中そのものではなく、足元の立ち方です。
大きな不調になる前に、小さなサインに気づくことが大切です。
横浜市都筑区で立ち仕事による身体のお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。
【柔道整復師 江本直樹 監修】




