痛みがなくなったのに、なぜか全力で踏み出せない。
「また同じところが切れるんじゃないか」と頭でわかっていても、体がブレーキをかけてしまう。
その感覚は、心が弱いからではありません。
筋肉が「動き方」を忘れているサインである可能性があります。
この記事では、怪我後に残る「なんとなく怖い」という感覚の正体と、当院でのアプローチについて解説いたします。

院長から
お伝えしたいこと
元力士「鷲の海」として土俵に立っていた頃、
私自身も幾度となく怪我と痛みに苦しみました。
だからこそ良くなってほしい。
その思いで、日々施術をしています。
「もう治らない」と諦める前に、
ぜひ一度、ご相談ください。
「また切れるんじゃないか」という感覚は、なぜ消えないのか?

肉離れや靭帯損傷から回復したあと、こんな経験をされる方がいます。
MRI上では組織の修復が確認できている。
痛みはほぼない。でも、走ろうとすると一瞬止まってしまう。
ジャンプの着地で、踏み切れない自分がいる。
「気持ちの問題だ」と言われることがありますが、正確ではありません。
怪我をすると、脳は「この動きは危ない」という記憶を強く残します。
その記憶が、回復後も特定の筋肉に「まだ動くな」という信号を送り続けることがあります。
いわば、脳が過剰防衛をしている状態です。
試してみてください。
怪我をしたほうの足で、ゆっくりと片足立ちをしてみてください。
健側と比べて、どこかが「頑張って支えている」感じがしませんか?
その突っ張り感が、筋肉の連動性が途切れているサインのひとつです。
痛みが引いても「動きのぎこちなさ」が残るのはなぜか?

組織が修復されても、筋肉の動き方は自動的には戻りません。
怪我の期間中、体は損傷部位をかばうために動き方を変えています。
周囲の筋肉が代わりに頑張り、本来使うべき筋肉は「サボった」状態が続きます。
この状態が固定されると、修復後も筋肉が正しいタイミングで動けなくなることがあります。
たとえば肉離れを経験したハムストリングスは、表面上は治っていても、走る際に「後から遅れて動く」ようになっていることがあります。
そのズレが、動き出しの違和感や「なんか変な感じ」として残ります。
当院では、こういったケースに対して微弱電流を用いたアプローチを行っています。
特定の筋肉に対して正しいタイミングで電気刺激を届けることで、脳と筋肉の間の「会話」を取り戻すことを目的としています。
組織の回復と「動き方の回復」は別のステップです

怪我のリハビリには、大きく分けて2つの段階があります。
ひとつは組織の修復。
炎症が引き、断裂した筋繊維や靭帯が再生される段階です。
もうひとつは動き方の回復。
修復された筋肉が、正しい順番・正しいタイミングで動けるようになる段階です。
多くの場合、痛みが消えた時点でリハビリが終了します。
しかし本来の「怖くなく動ける状態」に戻るには、動き方の回復まで取り組む必要があることがあります。
今すぐ確認できることがあります。
足を肩幅に開いて立ち、ゆっくりしゃがんでみてください。
どちらかの膝が内側に入ってしまったり、体重が片側に偏ったりしませんか?
その偏りが、動き方の非対称のサインである可能性があります。
よくある経過のパターン

ケース1:ストレッチや筋トレを続けているのに違和感が取れない方
このようなケースでは、鍛えるべき筋肉ではなく、別の筋肉が代償的に働いていることがあります。
正しく使えていない筋肉に対して直接アプローチすることで、動きのぎこちなさが変わってくることがあります。
ケース2:スポーツ復帰後に「恐る恐る動いている自分」に気づく方
痛みはないのに、どこかをかばうような動き方が癖になっているケースです。
かばい方が続くと別の部位に負荷がかかり、
新たな症状を引き起こすこともあります。
怪我後の動き方全体を確認し、本来の重心の乗り方を取り戻すことが大切なことがあります。
ケース3:「もうすっかり良い」と思っていたのに再発した方
再発するケースの中には、筋肉の連動性が戻りきらないまま全力での動作に戻ってしまったことが関係していることがあります。
組織の修復と動き方の回復を分けて考え、段階的に取り組むことが再発予防につながる可能性があります。
よくあるご質問

怪我からずいぶん経ちますが、今から来ても意味がありますか?
個人差がありますが、時間が経過していても筋肉の動き方を整え直すことが
できるケースがあります。
筋肉の連動性の問題は、慢性的な疲労や別の症状につながっていることもありますので、まずご相談いただければと思います。
スポーツ選手でなくても来院できますか?
はい、もちろんです。
日常生活の中で転倒や捻挫を経験した方、階段の降り方や歩き方に不安を感じている方など、幅広い方がご来院されています。
微弱電流の施術は痛みがありますか?
一般的に痛みをほとんど感じない強度で行います。
「じんわりとした感覚がある」とおっしゃる方がいますが、不快感があれば随時調整いたします。
何回くらい通う必要がありますか?
個人差がありますので一概には申し上げられませんが、
初回の施術後に動きの変化を感じていただけることがあります。
その後の経過を見ながら、次のステップについてご説明いたします。
まとめ

・怪我後の「また切れそうで怖い」という感覚は、心ではなく筋肉の連動性の問題である可能性があります。
・組織の修復と動き方の回復は別のステップで、両方が揃ってはじめて「本来の動き」に戻ることがあります。
・微弱電流を用いたアプローチで、脳と筋肉の間の連動性を取り戻すことが期待できます。
怪我の後、動き出しに不安が残っている方は、ぜひ一度ご相談ください。
【柔道整復師 江本直樹 監修】




