介護が始まってから、肘が痛む、立ち上がりざまにふらつく、頭が重い——そんな変化に気づいていても、「自分のことは後回し」になっていませんか。
こうした症状は、介護動作による上半身の持続的な緊張と、精神的な疲労が重なることで起きやすいケースがあります。
この記事では、介護中に肘の痛みやめまいが出る理由と、身体へのアプローチについて、横浜市都筑区の健湧接骨院・柔道整復師の江本直樹が解説します。

院長から
お伝えしたいこと
元力士「鷲の海」として土俵に立っていた頃、私自身も幾度となく怪我と痛みに苦しみました。
だからこそ良くなってほしい。
その思いで、日々施術をしています。
「もう治らない」と諦める前に、
ぜひ一度、ご相談ください。
なぜ介護中に肘の痛みとめまいが同時に出ることがあるのか?

肘の痛みとめまいは、一見まったく別の症状に見えます。
ところが、介護をされている方に両方が重なって出るケースは、当院でも少なくありません。
介護の動作を思い浮かべてください。
ベッドからの起こし介助
車への乗せ降り
入浴介助
食事のサポート
いずれも、腕を前に出しながら上半身をやや丸めた姿勢が続きます。
この姿勢が習慣化すると、肩から背中にかけての筋肉のラインに持続的な緊張が生まれます。
肘の痛みはその緊張が腕まで波及したサインである場合があります。
そして同じ緊張が首の上部にも及ぶと、首周りの神経や血管への負担が増し、立ち上がりの際のふらつき、頭の重さ、目の奥の不快感といった症状が出やすくなるケースがあります。
「肘が痛いのに、なぜめまいの話をするのか」と思われるかもしれません。
身体はつながっています。
どちらか一方だけを見ていると、原因の起点を見落としやすくなります。
介護の精神的な疲労はなぜ身体に出るのか?

介護は、体力だけでなく精神力も使い続ける仕事です。
「次に何か起きたら」という緊張感。親や家族の状態が変わるたびに揺れる感情。
眠りが浅い夜が続くこと。
こうした状態が続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなることがあります。
交感神経が優位になりやすい状態が続くと、筋肉は無意識に収縮し続け、慢性的な緊張状態が生まれます。
厚生労働省 e-ヘルスネットでも、慢性的なストレスが筋緊張や自律神経の乱れと関連することが示されています。
「最近、自分でも気づかないうちに奥歯を食いしばっていた」とおっしゃる介護中の方がいます。
精神的な緊張は、身体の硬さという形で蓄積していくことがあります。
これが肘や首の症状をさらに悪化させる背景になるケースも少なくありません。
身体が出しているSOSをどう受け取るか?

介護中の方に多いのは、「まだ大丈夫」と症状をやり過ごし続けるパターンです。
肘の痛みは最初、腕を伸ばしたときだけ感じる程度です。
ところがそのまま放置すると…
物を持ち上げる動作やドアノブを回す動作
なんでもない動きのたびに痛みが出るようになっていくケースがあります。
めまいも同様で、立ち上がりのふらつきが転倒リスクにつながることもあります。
当院では、肘の痛みに対しては腕だけを見るのではなく、背中から肩、首にかけての緊張のラインを全体として評価します。
めまいについては、首上部(頸椎上位)の過緊張が交感神経を介して平衡感覚に影響を与えているケースがあります。
そこへのアプローチを並行して行うことで、ふらつきや頭の重さが落ち着いてくることがあります。
よくある経過のパターン

ケース1:肘の違和感を放置していたら、物が持てなくなってきた方
介護を始めてしばらくは、「腕がだるい」「肘の外側が張る」程度で気にならなかった。
ところが数ヶ月後、介助動作のたびに肘に鋭い痛みが走るようになり、ペットボトルの蓋を開けることすら難しくなって来院されるケースがあります。
このような場合、肘の問題単独ではなく、肩甲骨まわりの筋肉や、頸椎から続く神経の通りに負担がかかっていることが背景にあるケースが多くみられます。
肘だけを施術しても症状が戻りやすいのはそのためです。
ケース2:めまいを「疲れのせい」と思っていたら、転倒しそうになった方
立ち上がるたびにふらつくのは
「年のせい」「寝不足のせい」と思っていたが、ある日外出先で転倒しそうになって初めて受診を決意された
こうしたケースもあります。
当院での評価では、首の上部(頸椎C1〜C2付近)に強い緊張があり、そこへのアプローチで頭の重さとふらつきが落ち着いてくるケースが見られます。
眠りの浅さや、首肩のこりも同時に改善傾向が出やすいパターンです。
ケース3:介護が落ち着いた後に、まとめて不調が出た方
「介護が一段落した途端、身体中が痛くなった」というケースもあります。
緊張状態が続いている間は、身体が症状を抑えようとする働きが強まることがあります。
その緊張が緩んだときに、蓄積していた負担が一気に表面に出てくることがあるようです。
介護中にできるセルフチェック

以下の項目に当てはまるものはありますか?
□ 肘の外側または内側が、腕を伸ばしたときや物を持つときに痛む
□ 立ち上がったとき、ふらつきや頭の重さを感じることがある
□ 肩から首にかけて、慢性的な張り感がある
□ 奥歯を食いしばっていることに、ふとした瞬間に気づく
□ 夜中に目が覚めやすく、眠りが浅いと感じる
3項目以上当てはまる場合、身体が継続的な負担のサインを出している状態である可能性があります。
早めに専門家に相談されることをおすすめします。
よくある質問

肘の痛みは整形外科に行くべきですか、接骨院に行くべきですか?
まず整形外科でレントゲンや診察を受けることは、骨や関節に問題がないかを確認する意味で有効です。
「異常なし」と言われた後も痛みが続く場合、骨の問題ではなく筋肉・神経・姿勢の問題が背景にあるケースがあります。
当院では整形外科と補完し合う関係として、筋バランスやアライメントの観点からアプローチしています。
めまいは耳鼻科や脳神経科で診てもらうべきでは?
回転性のめまいや、激しい頭痛・吐き気・言語障害を伴うめまいは、まず耳鼻科や脳神経科への受診を優先してください。
それらで異常が認められず、肩こりや首の張りと同時に感じるふらつき・頭重感が続く場合は、頸椎上位の緊張が関与しているケースがあり、当院でのアプローチが役に立てる場合があります。
介護中でも施術は受けられますか?当日キャンセルが出ることがあります。
完全予約制ですので、事前のご予約をお願いしています。
介護のご事情でやむを得ないキャンセルが生じる可能性がある場合も、まずはお電話でご相談ください。
できる限り対応できるよう調整いたします。
ご相談はお気軽に

介護中の肘の痛みとめまいは、腕や耳の問題だけでなく、背中・首・自律神経が関与していることがあります。
精神的な疲労が筋緊張を慢性化させ、症状を悪化させるケースは少なくありません。
症状が軽いうちに身体を整えることで、介護を続けるための体力的・精神的な余裕が生まれやすくなります。
「私が倒れるわけにいかない」と頑張り続けているあなたへ。仲町台・都筑区エリアで身体の不調を感じていたら、まずご相談ください。
【柔道整復師 江本直樹 監修】




