夕方になると、背中全体が重く張ってくる。
椅子に座ったまま両腕を上に伸ばしたり、背中を反らしたりしても、すっきりするのはその場だけ。

「こんなに伸ばしているのに、どうしてコリが取れないんだろう」
「肩が前に入り込んだまま、戻らなくなってきた気がする」

そう感じながら、毎日パソコンに向かっている方は少なくありません。

この記事では、背中を伸ばしてもコリが残る理由を、胸の前側と肩甲骨の位置関係から、柔道整復師 江本直樹が解説します。
原因は背中ではなく、体の前側にある可能性があります。
心当たりのある方は読み進めてみてください。

元力士「鷲の海」として土俵に立っていた頃、私自身も幾度となく怪我と痛みに苦しみました。

だからこそ良くなってほしい。
その思いで、日々施術をしています。

「もう治らない」と諦める前に、ぜひ一度、ご相談ください。

背中を伸ばしてもコリが取れないのはなぜ?

胸の前側のつっぱりを確かめる動作

背中のコリが取れにくい方の中には、原因が背中ではなく体の前側にあるケースがあります。

背中が張っていると、その背中を伸ばしたくなるのは自然なことです。
ところが、デスクワークの方の体を当院で見ていると、背中の筋肉は縮んで固まっているのではなく、前から引っ張られて伸ばされたまま張っていることが少なくありません。

綱引きを思い浮かべてみてください。
胸の側のチームが綱を強く引き、背中の側のチームは前に引きずられまいと、ずっと踏ん張り続けています。
背中の重だるさは、この踏ん張り疲れです。

ここで背中を伸ばすのは、踏ん張っている背中チームを、さらに前へ引っ張るのと同じこと。
背中チームを楽にするには、胸の側のチームが引く力をゆるめる必要があります。

背中だけをほぐしても、コリがすぐ戻ってしまう理由もここにあります。
「背中をほぐしてもらっても、翌日にはもう戻っている」とおっしゃる方がいます。
背中チームの疲れがいったん取れても、胸の側が綱を引き続けていれば、背中はまた踏ん張らされることになります。

当院では、コリを感じる場所と、その原因になっている場所は別にあることが多いと考えています。

デスクワークで胸の前側が縮むと、肩甲骨はどうなる?

デスクワークで肩が前に丸まった姿勢

胸の前側の筋肉が縮むと、肩甲骨(背中の上のほうにある、左右一対の平たい骨)が前へ引っ張られ、肩が胸のほうへ丸まって前に出た形のまま固まりやすくなります。

パソコン作業では、両腕を体の前に出したまま、キーボードやマウスに向かう姿勢が何時間も続きます。
この姿勢では、大胸筋や小胸筋(胸から肩の前にかけてついている筋肉)が縮んだ状態に体が慣れていきます。
小胸筋は肩甲骨の前側につながっているため、縮むと肩甲骨を前へ引き出します。

肩甲骨が前に引き出されると、背骨と肩甲骨のあいだにある筋肉は、前へ引っ張られ続けます。
先ほどの綱引きでいえば、背中チームが前に引きずられまいと踏ん張り続けている状態です。
いわゆる「巻き肩」と呼ばれる状態も、この流れの中で起こりやすくなります。

試しに、片方の手のひらを反対側の胸、鎖骨の少し下に当ててみてください。
そのまま、手を当てた側の肩をゆっくり後ろに引きます。

胸の前がつっぱる感じや、肩が思ったほど後ろに行かない感じはありますか?
左右で比べると、差を感じる方もいます。
つっぱりを感じた場合は、背中より先に胸の前側が固まっている可能性があります。

長く伸ばすストレッチは背中のコリに効くのか?

胸の前側を伸ばすストレッチ

ストレッチは長く伸ばすほど効くとは限りません。
伸ばす場所と強さのほうが、結果を左右することがあります。

「しっかり伸ばさないと効かない気がして、つい長く続けてしまう」とおっしゃる方がいます。
ただ、反動をつけたり、痛いほど強く伸ばしたりすると、筋肉はかえって縮もうとすることがあります。
体が攻撃されたと勘違いして固まってしまう反応で、防御性収縮と呼ばれます。

当院では、ストレッチは心地よいと感じる強さで、10秒ほどを目安にお伝えしています。
長く伸ばしすぎると、かえって張りが強くなるケースがあるためです。

もう少し伸ばしたいときは、一度力を抜いてから、もう10秒繰り返します。
一度に長く伸ばし続けるより、区切って行うほうが体に無理がかかりにくくなります。

そして、背中の張りが気になるときほど、伸ばす場所を胸の前側に移してみることをおすすめしています。
前側が縮んだままでは、背中だけを伸ばしても肩甲骨の位置は戻りにくいためです。

よくある経過のパターン

健湧接骨院の施術の様子

ケース1:背中のストレッチやほぐしを続けても、すぐ張りが戻る方
このようなケースでは、胸の前側が縮んだまま残っていることがあります。
綱を引く胸の側がそのままなので、背中をいくら楽にしても、また引っ張られてしまう状態です。
当院で胸の前側と肩甲骨まわりのバランスを整えると、背中の張りを以前ほど感じなくなったとおっしゃる方がいます。

ケース2:背中の片側だけが張る方
マウスを持つ手の側だけ、胸の前側が縮んでいるケースがあります。
綱引きでいえば、片側の綱だけが強く引かれている状態です。
そのため、背中の張りも左右どちらかに偏って現れやすくなります。
左右の差を確かめながら施術を進めると、張りの偏りが少しずつ小さくなっていく方がいます。

よくあるご質問

Q&A

背中のコリにストレッチは毎日したほうがいいですか?

個人差がありますが、短い時間でこまめに行うほうが体への負担は少なくて済みます。
当院では、心地よいと感じる強さで10秒ほどを目安にお伝えしています。
長めに伸ばしたいときは、10秒を2回に分けて行ってください。
一度に長く伸ばしすぎると、かえって張りが強くなるケースがあるためです。

背中のコリは揉めば取れますか?

揉むとその場は楽になりますが、しばらくすると戻ってしまうことがあります。
背中を引っ張っている胸の前側が縮んだままだと、背中はまた踏ん張らされるためです。
戻りやすいと感じる方は、背中以外に原因がある可能性があります。

巻き肩は自分で直せますか?

胸の前側を短い時間で伸ばすことは、ご自宅でも取り入れやすい方法です。
ただ、長年の姿勢の癖で肩甲骨の位置が固まっている場合、自分だけでは変化を感じにくいことがあります。
その場合は、体全体のバランスを一度確かめてみることをおすすめします。

背中のコリで接骨院に相談してもいいですか?

はい、ご相談いただけます。
ただし、腕や手にしびれがある場合や、安静にしていても強い痛みが続く場合は、まず整形外科などの医療機関で検査を受けてください。
そのうえで、体のバランスを整える目的で当院をご利用いただく方もいます。

まとめ

健湧接骨院の院長

デスクワークで背中を伸ばしてもコリが取れないとき、原因は背中ではなく胸の前側にあることがあります。
胸の前側が縮むと肩甲骨が前へ引っ張られ、背中は踏ん張り続けることになります。

ストレッチは長さより、伸ばす場所と強さが大切です。

肩が前に丸まった姿勢が気になる方は、猫背についての解説ページもあわせてご覧ください。
仲町台・都筑区で、背中のコリや肩の張りにお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

【柔道整復師 江本 直樹 監修】

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Information

【施術料金】(税込)
・初回:12,800円
・2回目以降:9,800円

※最終来院から6ヶ月以上経過した場合は、2回目以降の料金に再検査料2,000円が加わり、11,800円となります

自費による施術・完全予約制
事前のご予約をお願いいたします

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